杏林大学図書館ニュース

杏林大学図書館ニュース第36号(2024.5.25)

投稿日時: 2024/05/27 杏林大学管理者
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■□■杏林大学図書館ニュース■□■ 第36号      2024.5.25配信

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□Contents□
■ご挨拶■
■図書館からのお知らせ■
■お勧め図書■
■外科医のひとりごと■
■編集後記■

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■ご挨拶■
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医学図書館の窓の外は一面の新緑、風にそよぐ葉裏がまぶしい季節となりました。
夜は肌寒いものの日中は夏日という日が増えてきましたね。
地上階にあるファンコイルは冷房モードに切り替え済みです。
暑い時にはどうぞ自由にスイッチを入れてご利用ください。


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■図書館からのお知らせ■
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・オンラインサービス停止のお知らせ
ネットワーク機器の更新作業に伴い、下記の日程でオンラインサービスが停止します。
5月26日(日)10:00~12:30(予定)
詳細は図書館ホームページをご覧ください。

尚、当日はホームページにアクセスできない時間が発生します。
リモートアクセスをご使用の際はこちらのURLをご利用ください。

・「この文献の注目度を見る」リソースナビゲーションのリニューアル
リソースナビゲーションに表示される項目に、Web上での研究の影響や関心度を測定する指数と、引用数やジャーナルの評価指数を確認するリンクを設定しました。
詳しくはHPのお知らせをご覧ください。

・就活関連の電子ブックを購入しました
「マイナビ就活2025」、SPI対策関連図書、公務員試験対策図書など合計32冊を電子ブックで購入しました。
タイトル一覧や詳しい利用方法については下記でご確認ください。
リモートアクセス申請済の方は自宅などからも利用可能です。

・[医学図書館] 地下書庫に温湿度計を設置しました
これまで地上階のみだった温湿度計を地下書庫にも設置しました。
図書館の資料保存には温度・湿度も重要な条件で、地下書庫は常時低めの温湿度で管理しています。
ご利用中に不快数値になっているなどお気づきの点がありましたら、カウンターまでお知らせください。

・[井の頭図書館] リンディスファーン福音書の展示を行っています
7月1日(月)まで2F展示コーナー(西側ケース)でリンディスファーン福音書の展示を行っています。
ご来館の際はぜひご覧ください。


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■お勧め図書■
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(資料ID:0010406643 / 請求記号:913.6:N46:1)

2021年に放映された同名ドラマをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。
原作は新人研修医が外科医として、そして一人の人間として成長していく過程を追ったシリーズ小説です。
主人公は地元鹿児島の医学部を卒業し、東京で研修医として働き始めた雨野隆治。
患者に寄り添い治したいのに、医師としてはまだまだ未熟で、不甲斐なさに涙する日々が続きます。

作者が現役外科医のため、リアルな状況描写と隆治の心情表現が秀逸です。
ヤンデル先生の名で知られる病理医の市原真さんが解説を書いていることもこの本の注目点ですが、その中で市原さんは、
「一見すると、医学知識や現代の医療事情などを知っておく必要がない、純粋なエンターテイメント……のように見える。しかしその実態は、『医者と非医療者の境界線に立った人間の物語』である」
と分析しています。
その境界にいるのは研修医である短い期間だけであり、境界線の一瞬にある風景と感情を中山はすくい取っている、と。
まさにここに、この小説の素晴らしさの理由が凝縮されているように思います。

シリーズは現在6巻目『外科医、島へ』まで刊行されています。
2巻、3巻と進むにつれ、隆治は医師として成長し、同時に一般人の感覚から遠ざかっていきますが、それでも時折立ち止まっては涙をこらえる。
一瞬であるはずの境界線上をいつまでも行ったり来たりする隆治の姿は、作者自身の投影であるとも言えます。

医学部1年生や新人研修医にはこれからの未来に思いを馳せながら、専門医にはある種のノスタルジーをもって読んでいただきたいこのシリーズ。
通勤通学時の読書にぜひどうぞ。
文庫で軽いのでちょっとしたスキマ時間におすすめですよ。(Y)

☆貸出状況はこちらから↓☆


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■外科医のひとりごと■ 図書館と僕
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外来の看護師さんにはよく「ブツブツ、ひとりごとが多い」と言われる僕。
そんな僕が某専門医試験対策のため、行き慣れない図書館に足を運んだ。

書架で目的の参考書を探しているうちに、次々と気になる本を見つけた。
一時間近く立ち読みし、結局、借りられるだけの参考書を持ち帰った。
それからは、毎日、お経を唱えるかのように何度も読み返し、憶えられないところには付箋を貼り、試験直前まで見返した。
自分なりに日々の隙間時間を見つけて勉強したつもりだったが、いざ試験が始まると「難し過ぎる!」と頭の中が真っ白になった。
「自分が分からないものは他のひとも解けないはずだから大丈夫」と自分自身に言い聞かせ、一応、全ての設問に回答したが、全く手ごたえを感じなかった。

試験から1か月が経ち、ようやく学会から封筒が届いた。
「見たくないな~」という気持ちに腹をくくって一枚の紙をひろげると、「合格」の二文字が目に入った。
年甲斐も無く、「ショッシャーーー!!」と叫んだ(家族は気でも狂ったか?と思っていたはずである)。
「あーよかった~。でも、もう二度とやらない・・・。」

これで4つ目の専門医となるが、今までの試験の中で一番難しかった気がする。
それか、もう歳か・・・、自分の記憶力の低下を痛感した。
でも、今振り返ると、山積みにした何冊もの教科書が「これだけやったんだ!」と自分を奮い立たせてくれたと思う。
現代はインターネットの普及によって情報の入手が容易になったが、やはり、知識を定着させるには、本を手にとって繰り返し読み込むことが大切だと実感した。
まあ、人生、いくつになってもチャレンジ精神を忘れてはいけない。

陰ながら応援して下さった井本滋教授や家族、そして、本の探し方すら分からなかった僕に親切に接して下さった図書館員の方々には感謝の念に堪えません。
ありがとうございました。

これからも沢山のひとりごとを言い続けている自分がいる気がする・・・。(乳腺外科 関 大仁)


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■編集後記■
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今回は専門医試験に合格され、図書館にご報告に来てくださった関先生に「ひとりごと」をお願いしました。
おめでとうございます!お役に立てて何よりです!
国家試験の合格がゴールなのではなく本当の意味でのスタートに過ぎないこと、医師は生涯勉強しつづけなくてはならないことがよくわかる経験談ですよね。
「もう二度と…」とおっしゃっていますが、勉強家の関先生のこと、気づいたら5つ目の専門医認定に向かってチャレンジを始められているかもしれません…。
Webであらゆる情報が入手できる今日、医学図書館の資料も電子ジャーナル化が進みましたが、実際に図書館に来て棚の間をぶらぶらすることで目指していたものとは全く別のジャンルの本と出会ったり、希望したものと類似の本を見つけたり、ということがあります。
この偶然の出会いは来館しないと得にくいもの。
ぜひ図書館に足を運んでみませんか。
ではまた次号をお楽しみに。(清)


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