杏林大学図書館ニュース

杏林大学図書館ニュース第27号(2023.8.25)

投稿日時: 2023/08/25 杏林大学管理者
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■□■杏林大学図書館ニュース■□■ 第27号      2023.8.25配信

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□Contents□
■ご挨拶■
■図書館からのお知らせ■
■お勧め図書■
■教員のひとりごと■
■編集後記■

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■ご挨拶■
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台風のち酷暑の8月も下旬を迎えました。
今年はどのような夏休みを過ごされましたか?
立秋を過ぎても秋の気配は見当たらず、まだまだ残暑は厳しいですが、クールシェアできる図書館にどうぞお越しください。
ではメールマガジン第27号スタートです。


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■図書館からのお知らせ■
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・[重要]電子リソースの適正利用をお願いします
先日、一部の利用者により電子ジャーナルが大量にダウンロードされたため、販売元により利用を停止され閲覧できなくなりました。
規約違反による利用停止は学園全体の教育・研究活動に支障を来します。
利用条件を遵守した適正な利用をお願いいたします。
☆電子リソース利用上の注意はこちらから↓☆

・学生対象長期貸出図書の返却期限について
学部学生を対象に夏休みの長期貸出を行っておりますが、返却期限日は下記のとおりです。
医学図書館:9月19日(火)
井の頭図書館:9月23日(土)
どうぞ忘れずにご返却ください。
返却はカウンター、またはブックポストまでお願いします。
医学図書館、井の頭図書館、どちらでも返却できます。

・[井の頭]9月18日は9:00~19:00で開館します
9月18日(月祝)は井の頭キャンパス休日授業日のため、開館時間は9:00~19:00です。
授業の前後にどうぞご利用ください。

・[井の頭]各階リフレッシュルームをご利用ください
勉強の合間にちょっとおやつを食べたい時や電話をしたい時、井の頭図書館各階にあるリフレッシュルームをご利用ください。
利用ルールを守ってのご利用をお願いいたします。詳しくは下記のお知らせをご覧ください。


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■お勧め図書■ 
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(資料ID:0014405955 請求記号:501.6:E59)


近年の気候変動及び環境問題は、私たちにとって決して関係のないものではなく、寧ろ一人一人が当事者意識を持って考えなければならない問題です。
ニュースでも温室効果ガスの排出ゼロ、脱炭素社会、持続可能社会といった内容の話題が頻繁に取り上げられており、皆さんの中でも関心を持たれている方がいらっしゃると思います。
本書では、優れた持続可能な地域づくりを行っているオーストリアに主な焦点を当て、その実態を取り上げています。
持続可能な地域をつくるには、ただ単に気候エネルギーを自国で確保かつ自立させていくだけでは難しく、環境や経済、社会面も改善していかなければなりません。
そもそも国、地域の政策がそれらを含め吟味した内容であることは不可欠な要素であり、それと同時に、事業や消費者なども繋がりを持って取り組むことが必要なのです。
脱炭素つまりエネルギーの自立、そして持続可能な地域づくりにおいて、本書は大変役に立つ内容になっています。
どうでしょう、興味を持っていただけたでしょうか。
何事においても考えるにはまず知識が必要であり、他国の事例を知ることは非常に大事なことです。
皆さんも本書を読み、日本並びに国際社会のこれからと、私たちにできることを考えてみませんか。(張)

☆貸出状況はこちらから↓☆


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■教員のひとりごと■ 日本語版『ディルタイ全集』完結に寄せて
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小倉孝保著『100年かけてやる仕事――中世ラテン語の辞書を編む』(プレジデント社、2019年)は、そのタイトルが示すとおり、英国学士院が100年をかけて『中世ラテン語辞典』を完成させたプロセスを描いた本である。
辞典編纂という一つの目的に多くの人々が長い年月と情熱をかけて取り組んできたさまに私は強いシンパシーを感じた。
100年とはいかないまでも、私もまた長い年月を一つの仕事に費やしてきたからである。

私はドイツの哲学者であるヴィルヘルム・ディルタイ(1833-1911)を研究対象の一つとしているが、そのディルタイの日本語版『全集』全11巻(法政大学出版局)が先ごろ完結した。
2003年に最初の巻が刊行されてから20年を経過したことになる。
私は全11巻中、5つの巻に関わった。4つの巻では訳者を務め、また第9巻『シュライアーマッハーの生涯』(上)では監訳の任を担い、解説も執筆した。

完結に20年と書いたが、企画発案は1995年であるから、そこから数えれば30年に届こうとする年月がかかったことになる。
私は企画発案当初から刊行事務局として関わってきたから、現時点で60年を迎えた私の人生の約半分はこの全集刊行作業とともにあったわけである。
その間には東日本大震災と福島原発事故があった。その当時私は渦中の福島県の大学に勤務していたが、まさにこの震災・事故の前後に第9巻の監訳作業を行っていた。
見えない放射線と闘いながら、もしかするとこれが最後の仕事になるかもしれないという切迫した思いでディルタイのテクストと格闘していたことが思い出される。

この全集は、最も厚い巻だと1700ページを超える大部のものであるが、訳者たちは原稿料の類をもらっていないから、金銭的にはまったく割に合わないことになろう。
だが、学問においては「市場原理とは異なる価値」(小倉、前掲書、32ページ)が存在する。偉大な哲学者の全集という不朽の学問的価値を産み出すことに私は参与できたのだ。
この仕事は確かに大変だったし、しばしば苦しかった。
それでも、この仕事の完成を見届けられた私の学問人生はこの上なく幸福である、と心底思ってもいる。(外国語学部 齋藤智志)

☆シュライアーマッハーの生涯☆

☆100年かけてやる仕事☆


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■編集後記■
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世界的な平均気温上昇の観測結果を、国連事務総長は「地球沸騰化」と表現していました。
永久凍土が解けだす事態に「永久」の定義すら危ぶまれているのを感じます。
しかし、災害の中でも続けられた全集完結までの30年への思いや、100年をかけた学術界の取り組みを知り、人間は地球の未来にも同じように情熱を傾けて取り組んでいけるはずだと希望を持ちました。
考えさせられることにたくさん触れたメールマガジン編集でした。(笹)


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