杏林大学図書館ニュース

杏林大学図書館ニュース第12号(2022.5.25)

投稿日時: 2022/05/25 杏林大学管理者
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■□■杏林大学図書館ニュース■□■ 第12号      2022.5.25配信

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□Contents□
■ご挨拶■
■図書館からのお知らせ■
■お勧め図書■
■教員のひとりごと■
■編集後記■

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■ご挨拶■
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5月はゴールデンウィークがありました。皆さんはどのように過ごされたでしょうか。
祝日も学生さんが図書館を利用されていました。いつになく静かな図書館で本を読んだり勉強するのも、とてもいい過ごし方ですよね。
先月、医学部講義棟A(新講義棟)が完成しました。ラーニングコモンズや自習室など充実した学習環境が整備されていますが、これまで通り医学図書館のご利用もお待ちしています。
それでは、メールマガジン第12号をお楽しみ下さい。


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■図書館からのお知らせ■
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・医中誌Webの新バージョンがリリースされました
インターフェースが新しくなり、従来の論文検索に加えて「日本語でのPubMed検索」や、文章から関連する文献を検索できる「ゆるふわ検索」が追加されました。

・医学図書館の床置きファンコイルが「冷房」になりました
地上階にある床置きのファンコイルの設定が「冷房」になりました。
エアコンより省エネ効果が高いとされるファンコイル。
暑い日はこちらを優先的にご利用ください。

・井の頭図書館展示「教員著書紹介」
井の頭キャンパスの保健学部、総合政策学部、外国語学部の先生方が2020年以降に執筆されたご著書で、井の頭図書館が所蔵している図書を展示しています。
今回は、著者である先生ご自身におすすめポイントをご紹介していただいていますので、普段馴染みのない分野の本もぜひ手に取って読んでみてください。
展示は適宜入れ替えをおこないます。禁帯出の資料以外は貸出も可能です。


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■お勧め図書■ 
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川瀬巴水は大正昭和にかけて活躍した版画家です。そして巴水が制作した新版画とは”浮世絵の技術を継承しつつそれを超克する、創作性の高い大正・昭和の木版画”です。
巴水の新版画は日本のみならずアメリカでも知られ、昭和初期には他の版画家と一緒にアメリカの美術館で展示されていたこともありました。
私が巴水を一番最初に知ったのは20年以上前、江戸東京博物館での企画展でした。巴水の作品の、深みのある藍色の夜空や、色彩豊かな日中の空の色に心惹かれたのです。
また、巴水の風景画はどこか郷愁を誘うような温かみのあるものばかりで非常に印象に残ったのです。
それ以降ずっと巴水を中心に新版画の展示があると足を運び図録も購入していたのですが、実は今まであまり巴水の生い立ちや創作の背景などを知ろうとしておりませんでした。
図録の解説文もほとんど読まず、たまに開いて美しい版画を眺めるだけでした。そんな私にとって、今回紹介する本書はコンパクトにまとまった「川瀬巴水と新版画の入門書」でした。
そして巴水のことだけでなく、様々な新版画家や版元の紹介、時代背景(関東大震災や明治後期から始まった輸出用新版画について)、新版画の多色摺の過程などが解説されています。
新版画家といえば、巴水と同じように風景画が有名な吉田博、江戸東京博物館の展示で知った織田一磨くらいしか気に留めていなかったのですが伊東深水の美人画、小原古邨の花鳥画も新版画だとわかり、本書で知見が広がったように感じています。
今後は作品の描かれた背景などを念頭において、より一層深く新版画の鑑賞が楽しめるのではないかと期待しています。

さて、美術系の図書について一つ注意点があります。実際の絵と図書で見るのとでは印象がかなり異なることが多いのです。
本書を一読頂ければ巴水作品の美しさは伝わると思いますが、絵を目の前にして受ける衝撃や感情の揺れをご体験頂きたいと思います。巴水の作品は6月5日まで八王子市の東京富士美術館で展示されています。
機会があればぜひ代表作「馬込の月」をご覧ください。(野)

☆貸出状況はこちらから↓☆

☆東京富士美術館「旅路の風景─北斎、広重、吉田博、川瀬巴水─」
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■教員のひとりごと■ 「探検の場としての図書館」
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占いによれば名字は性格を表すらしいが、高校生になって図書館の奥に眠る古い本に引かれるようになった。大学で専攻した観光は現在進行の社会現象であり、学術文献も新しい方に注目が集まりやすい。
ただ、大学4年のときに趣味的探検と割り切って1920年代から1980年代にかけての余暇関連文献を渉猟してみると、当時(1990年代末)最新と言われていた議論が戦後すぐの文献に見られるなど、小さな発見が幾つかあった。
大した発見ではなかったが、ひそやかな喜びで探検に歯止めが利かなくなり、大学院に進学後はマイナー文献を求めて他大学の図書館にも足を運ぶようになった。今はPCで簡単に取り寄せられるが、当時は紹介状を携えて直接確認しに行くことが多かった。
大手を振って他大学に出入りするのは楽しく、それこそ観光気分でいろいろな大学の門をくぐった。また、東京駅至近(移転して現在は港区南青山)の財団法人日本交通公社「旅の図書館」は飽きの来ない場所で、丸の内周辺の街歩きと合わせて一日潰すことができた。
なかなか時間が取れず探検は御無沙汰しているが、図書館は私にとってある種の観光施設でもあり、コロナ禍が収まって各図書館の外部開放が再開されることを願っている。(観光交流文化学科・古本泰之)


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■編集後記■
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東京富士美術館の展示、気になります。母を誘って見に行きたいと思いました。
「旅の図書館」も面白そう。観光交流文化学科の学生さんは文献収集に役立ちますね。
編集委員ではありますが、一読者としてメールマガジンを毎号読むのが楽しみになっています。(さ)


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